ケニー・クラークとフランシー・ボーランの双頭バンドによるサックスのソリをフィーチャーした曲で、「サックス・ノー・エンド」というアルバムの中の同名の曲です。
このサックス陣、テナー3本 アルト1本 バリトン1本という編成で、最初一人ずつ全員がソロを取り、その後ケニー・クラークとケニー・クレアのドラム・ソロ。そして満を持して一挙にソリに突入します。(経過2:30位から) ソロの順番はジョニー・グリフィン(ts)、トニー・コウ(ts)、ロニー・スコット(ts)、サヒブ・シハブ(bs)、デレク・ハンブル(as)で、1分20秒ほど重厚でスインギーなサックス・アンサンブルが楽しめます。
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昔聴いたレコードではトニー・コウ(ts)、ロニー・スコット(ts)の代わりにカール・ドレヴォ(ts)、エディ・"ロックジョウ"・デヴィス(ts)が録音に加わっています。因みに録音されたのは1967年6月18日ということですからもう今から47年も前になるんですね。
尚、ケニー・クラークはバップの初期に活躍し、モダン・ドラミングの開祖と言われる人で、パリを中心にヨーロッパで活躍した黒人ドラマー。一方のフランシー・ボーランはベルギー生まれのピアニストでこのアルバム8曲中5曲の編曲を担当しています。
この二人とマネージャーの3人がこのオーケストラを指揮運営しており、演奏や録音の都度ヨーロッパ各国にいるメンバーを呼び寄せていたそうです。この「サックス・ノー・エンド」には8曲が収められていますが、メンバーが集結してわずか7時間の練習でレコーディングを仕上げたという実力者揃いというのにも驚かされます。