(動画ではなくてゴメンナサイ)
チャーリー・パーカーがストリングスをバックに軽快に吹きまくっています。1949年にクレフレコードのアルバム『Charlie Parker with Strings』に収められた曲(現在はVerve盤)で、メンバーにはミッチ・ミラー(オーボエ)、レイ・ブラウン(ベース)、バディ・リッチ(ドラム)も加わっています。
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この曲は1931年、サム・M・ルイス作詞、ジョン・クレナー作曲の作品で、歌手のレッド・マッケンジーが歌い、同年ヒットしました。
マッケンジーは1899年セントルイス生まれ。競馬の騎手というちょっと変わった経歴を持っています。しかし落馬で騎手を辞め、ホテル勤務を経て、歌手、カズー奏者になって成功したと言われています。
作詞のルイスは1885年生まれ。初め仲買業者の使い走りのような仕事をしていましたが、20代の半ば、カフェで歌うようになり、その頃から作詞を始めました。以後数多くの曲の詩を書いています。20世紀初頭のショー・ビジネスの草分け的存在であるアル・ジョルスンの生涯を描いた映画、『ジョルスン物語』の主題歌は、長年のパートナーであるジョー・ヤングとの共作で知られています。
作曲のクレナーは1889年生まれ。作詞も手がける作曲家で、ペリー・コモ、ジョー・スタッフォードなどが出演したラジオ番組の主題曲、「Smoke dreams」なども作曲しています。
Just friends, lovers no more
Just friends, but not like before
To think of what we've been and not to kiss again
Seems like pretending
It isn't ending
Two friends drifting apart
Two friends but one broken heart
We loved, we laughed, we cried
And suddenly love died
The story ends and we're just friends
もうただの友達よ
恋人同士じゃなくなったのよ
もう終わりというわけじゃないけど
これからは二人別々の道を行きましょう
私たちは愛し合い、ともに笑い泣いたけど
その恋の物語はもう終わり
私たちはただの友達になったのよ
『Midnight Jazz Report』 より
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この曲はスロー・バラードでじっくり歌い上げる歌手が多いですが、演奏ではミディアムやアップテンポで取り上げられることが多いようです。
ここではパーカーのミディアム・テンポでの素晴らしい演奏をじっくりと聴くことにしたいと思います。
Charlie Parker With Strings: The Master Takes
- アーティスト: チャーリー・パーカー
- 出版社/メーカー: Polygram Records
- 発売日: 1995/01/24
- メディア: CD