1929年ニューヨーク生まれですが、両親はユーゴスラビア人。子供の時から歌が好きで15歳の時にはニューヨークのクラブで歌っていたそうです。
レギー・チャイルド楽団、アール・ハインズ楽団を経て54年マーキュリーレコードの専属歌手になり、同年12月、クリフォード・ブラウンと共演したあの「ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン」を録音。一躍有名な新進女性ジャズ歌手として注目を浴びます。
なかでも同盤に収録された『ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥ・カム・ホーム・トゥ』(作詞・作曲コール・ポーター)は、メリルの代表的なレパートリーとなりました。
47年にクラリネットのアーロン・サックスと17歳で結婚しますが57年に別れ、その後UPI通信社のアジア総局長ドナルド・ブライドンと結婚。
それを機に日本に移住し、以後、渡辺貞夫や佐藤允彦、菊地雅章などと共演、アルバムの制作もしています。
その後ブライドンと離婚し、1972年にはアメリカに帰国して活動を停止しますが、1976年にはジョン・ルイスとの共演盤『ジャンゴ』を発表し、活動を再開しました。
親日家であり、活動再開後は数多く来日、ライブ・コンサート活動をしています。
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【What's new? について】
デキシー・スイングのベース奏者ボブ・ハガートが作曲、後からジョニー・バークが歌詞を付けています。ボブ・ハガートはビング・クロスビーの弟ボブ・クロスビーのバンドで長年ベースを弾いており、デキシーを中心に作曲や編曲も手掛けていたようです。この曲はバラードの素材として広く歌われ、演奏されています。ヘレンの神秘的なまでの哀切感とクリフォード・ブラウンのペーソスにあふれたトランペット・ソロがとけ合った絶妙なバラードとして有名です。
What's new?
How is the world treating you?
You haven't changed a bit,
Lovely as ever, I must admit...
What's new?
How did that romance come through?
We haven't met since then
Gee but it's nice to see you again
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お変わりなくて?
今どうしていらっしゃるの?
あなた、ちっとも変わってないわ。
相変わらず素敵ね。
お変わりなくて?
その後、あの方とは?
あの時以来ね、私たち。
でも、またお目にかかれて嬉しいわ。
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【この曲が聴けるアルバム】
ジョン・コルトレーン『バラード』
『ハーフノートのウェス・モンゴメリーとウィントン・ケリー・トリオ』
ビル・エヴァンス・ウイズ・ジェレミー・スタイグ『ホワッツ・ニュー』
ペギー・リー『ドリーム・ストリート』
【フランク・シナトラ】
【エラ・フィッツジェラルド】
『クリフォード・ブラウン・ウイズ・ストリングス』
【スタン・ゲッツ】
J.J ジョンソン『ブルー・トロンボーン』
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